使用上の注意表示を再チェック!「ローラータイプの美容用具」 (国民生活センター 商品テスト結果)

国民生活センターでは、「ローラータイプの美容用具」について、消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果を公表しました。

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美容用具で肌が引っぱられて傷(相談解決のためのテストから No.92)
(国民生活センター 2016年2月12日)
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20160212_3.html
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ローラータイプの美容用具に関しては、過去にも同様の相談が寄せられ商品テストが行われています。
同様の商品を扱う事業者の方は、製品の安全性と使用上の注意表示について、再点検なさってみてください。

≪依頼内容≫
「ローラータイプの美容用具(充電式)を腹部に使用したところ、肌が引っぱられて傷になった。商品に問題がないか調べてほしい。」

≪調査結果≫

ボディー用を高速回転モードで、腹部に当てて使用したところ、肌が引っぱられて傷ができた。
そこで、ヒトの肌の代わりとして柔らかいものと硬いものの 2 種類の合成樹脂製の肌模型に使用して検証した。
硬い肌模型:表面が引っぱられることはなかった。
柔らかい肌模型:垂直に押し当てても表面が引っぱられることはなかったが、傾けて押し当てると表面が引っぱられることがあった。
垂直に押し当てた場合と、傾けて押し当てた場合、押し当てたものにかかる力は傾けた方が 3~5 倍程度強くなった。

取扱説明書の使用上の注意表示:
記載内容:
・強く押し当てず 1 カ所に集中して使用しないこと
・皮膚(脂肪)が柔らかい人、脂肪が厚い人は皮膚を広げるようにして使用すること
・安全のため破けてもよい肌着の上から使用することを推奨する

不記載:
・皮膚(脂肪)が柔らかい、脂肪が厚いかの判断についての具体的な目安等
・使用する際の押し付ける角度についての記載

≪解決内容≫
事業者から相談者に商品の購入代金の全額返金。
事業者は取扱説明書の一部を改訂し、肌に対して傾けて使用しない等の注意事項を図入りで記載するとの回答。

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久保京子

このサイトを運営する(株)フィデスの代表取締役社長。メーカーにてマーケティング業務に従事した後、消費者と事業者のコミュニケーションの架け橋を目指し、99年に消費生活アドバイザー資格を取得する。
(財)日本産業協会にて、経済産業省委託事業「電子商取引モニタリング調査」に携わったことを契機に、ネットショップのコンプライアンス及びCS向上をサポートする(株)フィデス設立。