健食留意事項の一部改訂。違反表示事例が充実し、より明示的に(「健康食品に関する景品表示法および健康増進法上の留意事項」一部改訂 2022年12月5日)

消費者庁は、「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」の一部改訂を、パブリックコメントを経て2022年12月5日に公表しました。

本留意事項は、健康食品広告について景品表示法及び健康増進法上、虚偽誇大表示等として問題となるおそれがある表示について、具体的な表示例や、これまでに問題となった違反事例等を用いて、事業者の適正な広告活動のためのポイントを取りまとめたものです。
2013年に制定され、2016年6月に全部改定が行われていますが、今回の一部改正は全部改定から年数が経過したこともあり、景表法および健増法上問題になるおそれがある表示の考え方をより明示的に示し、本指針の措置命令事例を充実させることを目的としています。

健康食品広告に関しては、本留意事項制定後、景品表示法と健康増進法との一体的な法執行が行われおり、コンプライアンス対応として必ず押さえておいていただきたい内容です。

改定のポイント

  • 「明らか食品」も健食留意事項の対象となる旨の追記
  • 対象となる「健康保持増進効果」表示の例示の追加
  • 成分広告の「表示」の該当性の例示の追加
  • アフィリエイト広告の表示主体性と管理上の措置を補足
  • 健康増進法上の虚偽誇大表示の「著しく」に該当する広告手法に、「著名人のブログ」による「ステマ」の文言追加
  • 表示された効果と実証された内容が適切に対応していない例示を追記
  • 景品表示法及び健康増進法上問題となる表示例の追記
    (トクホ、機能性表示食品、健康保持増進効果、No1.表示、体験談・打消し表示)

パブコメでの意見を受けて改定案に追記されたり、考え方を示された内容も反映させた詳しい改定内容は、以下の記事でご確認下さい。
(会員限定コンテンツです。会員登録(無料)はこちらから

=================================
◆法令遵守広告チェック・リライト◆
薬機法・健康増進法・景品表示法など、
最新行政動向をキャッチしながら広告評価します。
詳細はこちら
=================================

————————————————————-
◆本ブログをメルマガでまとめ読み!
本ブログの更新情報を、ダイジェストでお届けしています。
登録はこちら
————————————————————

関連記事

  1. 通販の定期購入契約で気を付けたい特商法の留意事項とは。購入手続き画面表…

  2. AIスピーカーでの誤発注はキャンセルされるのか?「電子商取引及び情報財…

  3. 農産物の地域ブランドを国が後押し。「地理的表示(GI)保護制度」開始(…

  4. 改正薬事法施行 医薬品ネット販売が正式解禁!押さえておきたい販売ルール…

  5. 「電子商取引及び情報財取引等に関する準則」改訂。未成年者の「詐術」の判…

  6. 消費者契約法改正議論の行方。広告に詳細注意事項は必要か?(JADMA「…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。

最近の記事

2024年9月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

久保京子

このサイトを運営する(株)フィデスの代表取締役社長。メーカーにてマーケティング業務に従事した後、消費者と事業者のコミュニケーションの架け橋を目指し、99年に消費生活アドバイザー資格を取得する。
(財)日本産業協会にて、経済産業省委託事業「電子商取引モニタリング調査」に携わったことを契機に、ネットショップのコンプライアンス及びCS向上をサポートする(株)フィデス設立。