令和元年度の食品表示法違反処分が大幅減 「指示」件数、国3件、都道府県7件(食品表示法:R1年度)

先日の記事では、令和元年度の食品表示法指導状況をお伝えしました。
今回は、食品表示法違反「指示」、「命令」の行政処分状況について取り上げます。

食品表示法が令和元年度末で経過措置期間が終了となる中、「指導」件数は前年度より49件減少しましたが、「指示」、「命令」についても大きく減少しています。


指導:
「食品表示法に基づく指示及び指導並びに公表の指針」に照らし、食品表示基準違反が常習性がなく過失による一時的なものであり、違反事業者が直ちに表示の是正を行い、事実と異なる表示があった旨を速やかに情報提供している場合に行う行政指導
指示:
「食品表示法に基づく指示及び指導並びに公表の指針」に照らし、指導に該当しない場合に行う行政指導(食品表示法第6条第1項及び第3項)
命令:
食品表示法第6条第1項又は第3項の指示に係る措置を、正当な理由なく履行しない事業者に対する行政処分(食品表示法第6条第5項)、「食品表示法に基づく命令等の指針」に照らし、食品の回収等又は営業停止を命ずる行政処分(食品表示法第6条第8項)

食品表示法第4条第1項の規定に基づいて定められた食品表示基準の違反に係る同法第6条第1項及び第3項の指示及び指導並びに公表の指針
(消費者庁 国税庁 農林水産省 平成27年3月20日)
http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/tuti/attach/pdf/t0000924-1.pdf

●食品表示法の食品表示基準に関する指示件数、国は3件、都道府県は7件
令和元年度の指示の対象となった品目の内訳では、生鮮食品について国が0件、都道府県は3件。加工食品については国が3件、都道府県は4件となっています。
また、「指示」に従わない場合の改善措置の命令は、国、都道府県ともに0件でした。

食品表示法の食品表示基準に係る指示及び命令件数(※1)

注: 一つの指示の中で複数の品目区分の食品が対象となったケースがあり、品目区分数の合計は指示件数と一致しない。

原料や産地の不当表示では、食品表示法、不正競争防止法による処分だけでなく、景品表示法での処分の可能性もあります。以下は、令和元年度の措置命令事案です。

・ファミリーマートと山崎製パン、食パン原材料の表示に景表法措置命令。山崎には食品表示法の「指示」も(消費者庁:2020年3月30日)

・プラスワン、からあげ専門店の国産表示に景表法措置命令。店舗看板と軒先テントが対象(消費者庁:2019年10月16日)

・大阪府、かなたに「佐賀牛」弁当の表示に景表法措置命令。不実証広告規制とDNA分析による(大阪府:2019年6月12日)

・2019年度 2件目のメニュー偽装。ダイナックの料理メニュー食材表示に景表法措置命令(東京都:平成31年5月22日)

・ロイヤルダイニングの牛肉料理メニューに景表法措置命令。黒毛和牛表示、実際は外国産牛(消費者庁:平成31年4月26日)

(※1)
食品表示法の食品表示基準に係る指示及び命令件数について(令和元年度)
(2020年6月 消費者庁 国税庁 農林水産省)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/assets/representation_cms_214_200619_04.pdf

≪参考記事≫
・食品の表示違反動向
食品表示法:H30年度、警察庁:H30年
(食品表示法:H29年度、警察庁:H29年)
食品表示法:H27年度、警察庁:H27年
(JAS法:平成26年度、警察庁:平成26年)
(JAS法:平成25年度、警察庁:平成25年)

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久保京子

このサイトを運営する(株)フィデスの代表取締役社長。メーカーにてマーケティング業務に従事した後、消費者と事業者のコミュニケーションの架け橋を目指し、99年に消費生活アドバイザー資格を取得する。
(財)日本産業協会にて、経済産業省委託事業「電子商取引モニタリング調査」に携わったことを契機に、ネットショップのコンプライアンス及びCS向上をサポートする(株)フィデス設立。