「うなぎ蒲焼」の「国産」と半額表示、大阪市による景表法の措置命令(大阪府 2020年5月20日)

大阪市による景品表示法の措置命令処分です。

大阪府高槻市の(株)早田水産が、スーパーマーケットで販売する「うなぎ蒲焼」の「原産国」と「割引」販売表示に対し、「商品の原産国に関する不当な表示」と「有利誤認表示」による措置命令を受けました。

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報道発表資料 株式会社早田水産に対する景品表示法に基づく措置命令について
(大阪市 2020年5月20日)
https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/shimin/0000501394.html
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「国産」で「半額」の「うなぎ」となれば、思わず手に取る消費者も多いことと思います。
商品の「原産国」や原材料の「産地」、「割引率・割引額」表示についての景品表示法上の考え方を確認しておきましょう。


【違反内容】
対象商品:

早田水産が業務スーパー市岡店(大阪市港区磯路3丁目8番24号)内において業務委託を受けて運営する鮮魚売場で販売するうなぎ蒲焼

表示媒体:
広告チラシ・情報誌・商品パッケージ

表示期間:
有利誤認表示  2019年4月1日~2020年3月11日
商品の原産国に関する不当な表示  2019年4月1日~2019年7月21日

表示内容:
有利誤認表示
対象商品について下記の表示例の通り、「表示価格より半額引き」などど、あたかもこれらを通常価格より割り引いて販売するかのように表示。
実際には、割引表示の元となる「表示価格」は、早田水産が任意に設定したものであって、7,193パック中、「表示価格」で販売されたのはわずか231パック(3.2パーセント)であった。

商品の原産国に関する不当な表示
対象商品について下記の表示例の通り、中国産のうなぎ蒲焼を「国産うなぎ蒲焼」であるかのように表示。
実際には、「国産」として販売された少なくとも1,559パックに対し、「国産」でないものが少なくとも1,021パック含まれていた。

表示例:

(大阪市公表資料より引用)

商品の「原産国」や原材料の「産地」、「割引率・割引額」を表示する際の景品表示法上の注意点をまとめていますので、ご参考ください。

【景表法】「○○産」と表示する際の注意点

【景表法】割引率・割引額表示の注意点

なお、今回は珍しい「市」による処分でした。
大阪府による2019年、2020年にかけての景表法措置命令はこれまでに以下の6件の処分が出されています。

・大阪府、景表法と特商法の同時適用。健康機器のSF商法エコ関西に措置命令と業務停止命令(大阪府 2020年3月18日)

・大阪府、スーパーの精肉広告チラシの割引価格に景表法措置命令。通常価格を任意に設定 (大阪府 2020年2月26日)

・大阪府が新聞販売店の高額景品に2事例目の景表法措置命令。産経新聞に続き毎日新聞に(大阪府:2019年12月10日)

・大阪府、温浴施設運営事業者2者(大和ハウス工業(株)、(株)オンテックス)に景表法措置命令。温泉成分に虚偽(大阪府:2019年8月27日)

・大阪府、かなたに「佐賀牛」弁当の表示に景表法措置命令。不実証広告規制とDNA分析による(大阪府:2019年6月12日)

・大阪府がヤムヤムクリエイツのシュークリームに景表法措置命令。都道府県による処分続く(大阪府 2019年3月13日)

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≪参考記事≫
・割引セールの「通常価格」表示に注意!(株)ブルースターのクリーニングセールチラシに景表法措置命令(消費者庁:2019年8月7日)

・イオンの新聞折り込みチラシのタイムセールの価格に有利誤認の景表法措置命令(大阪府:平成30年4月19日)

・セール時の二重価格表示に注意!イオン子会社「SPORTS AUTHORITY」のチラシに景表法措置命令(消費者庁:平成30年1月12日)

・コスモ石油販売の車検サービス新聞折込チラシ 販売実績のない二重価格に景表法措置命令!(消費者庁:平成29年5月12日)

ABCマートの景表法措置命令に見る、PB商品の「希望小売価格」による二重価格表示の注意点とは (消費者庁:平成29年3月28日)

・寝具の店頭表示価格 販売実績のない二重価格に景表法措置命令!(消費者庁:平成29年3月8日)

・消費者が有利誤認したという結果は問わない。(有)ミート伊藤の特売日二重価格表示に景表法措置命令(消費者庁:平成26年7月24)

・アビバ、二重価格表示に措置命令。「通常」価格と表示してよい販売期間の考え方

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久保京子

このサイトを運営する(株)フィデスの代表取締役社長。メーカーにてマーケティング業務に従事した後、消費者と事業者のコミュニケーションの架け橋を目指し、99年に消費生活アドバイザー資格を取得する。
(財)日本産業協会にて、経済産業省委託事業「電子商取引モニタリング調査」に携わったことを契機に、ネットショップのコンプライアンス及びCS向上をサポートする(株)フィデス設立。