新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、消費者の食品購入方法や調理時間・回数に大きな影響が表れています。
4人に一人の消費者が「食品の購入方法に変化が生じた」と回答し、その38%が「インターネット購入」が増加したと回答しています。
日本政策金融公庫の食品に関する消費者動向調査(2020年7月)より、「コロナ下での食品購入方法や調理時間・回数の変化」をご紹介します。
《調査のポイント》
●新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、25.8%の消費者が食品の購入方法に変化
●利用が増えた購入方法は、「インターネット購入」(38.0%)が最多
●ネット購入の利用が増えた人の購入先は、「ネットショップ」(47.4%)が最多
●ネット購入の利用が増えた人の半数以上が、「今後も積極的に利用したい」
●インターネット購入しない理由「価格が割高(52.8%)」、「配送料の負担(47.6%)」
●コロナ禍で、3割以上が調理時間・回数が増えたと回答
●調理時間・回数が増えた人の7割以上が「健康」と「食費の節約」に配慮
●調理時間・回数が増えた人の65%が今後もこのまま続くと回答
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、25.8%の消費者が食品の購入方法に変化
男女別にみると、男性の21.5%、女性の30.1%が食品の購入方法に変化があったと回答。女性の方が食品の購入方法に変化が見られる傾向が大きい。
利用が増えた購入方法は、「インターネット購入」(38.0%)が最多
購入方法に変化があった人について、利用が増えた購入方法は、「インターネット購入」(38.0%)が最も多く、次いで「量販店・スーパー」(29.1%)、「テイクアウト」(27.3%)
ネット購入の利用が増えた人の購入先は、「ネットショップ」(47.4%)が最多
インターネット購入の利用が増加した人について、インターネットでの食品の購入先は、
「ネットショップ」(47.4%)が最も多く、「量販店のネット注文」(19.4%)、「生産者の直
販」(16.8%)と続いた。
農林水産物(生鮮加工品等)の購入に限定すると、「ネットショップ」(30.1%)が最も多く、「量販店のネット注文」(21.9%)、「生産者の直販」(20.4%)となった。
ネット購入の利用が増えた人の半数以上が、「今後も積極的に利用したい」
インターネット購入の利用が増加した人のうち、52.0%が「今後も積極的に利用したい」と回答。「現状程度」が23.0%、「利用増加する前に戻る」が19.4%。
「インターネット購入」または「テイクアウトでの購入」の利用が増加した人のうち、いずれも6~7割の者がその購入方法の印象は、「悪くない」と回答した。
インターネット購入しない理由「価格が割高(52.8%)」、「配送料の負担(47.6%)」
購入方法に変化はあったが、インターネット購入が増えなかった人(62%)のうち、「今後も購入しない」または「利用したことはあるが元の方法に戻したい」と回答した人の理由は、「価格が割高(52.8%)」、「配送料の負担(47.6%)」、「他で購入できる(40.1%)」、「品質に不安(33.5%)」の順となった。
コロナ禍で、3割以上が調理時間・回数が増えたと回答
男女別にみると、女性の42.4%、男性の23.3%が調理時間・回数が増えたと回答。中でも、40代女性は「増えた」が53.9%。
調理時間・回数が増えた人の7割以上が「健康」と「食費の節約」に配慮
自宅での調理時間や回数が「増えた」と回答した方を対象に、「健康」、「節約」、「手間」、「食材へのこだわり」を聞いたところ、7割以上が「健康(77.0%)」と「食費の節約(71.8%)」に配慮して調理するようになったと回答。
「健康」と回答した人の具体的な行動変化を男女別にみると、男女ともに高いのはで「生鮮素材購入」(男性:39.1%、女性:37.0%)。女性が男性の回答を大きく上回ったのは「保存食品購入」(男性:25.7%、女性:44.3%)、「新メニューも料理」(男性:21.2%、女性:33.3%)。
「節約」と回答した人の具体的な行動変化は、女性の「保存食品購入」(49.0%)が最も高く、次いで、女性の「大容量でまとめ購入」(42.4%)となった。
●調理時間・回数が増えた人の65%が今後もこのまま続くと回答
64.8%が「このまま続くだろうと思う」と回答。「もとに戻る」は19.2%となった。
調査の結果から、コロナ下で食品のネット購入は拡大し、購入方法として定着していくことが予測されます。
今後も家庭での調理時間や回数が増える中、「健康」と「節約」が二大キーワードになりそうです。
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食品の購入基準に関する消費者動向調査結果
(日本政策金融公庫 2020年7月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_200805a.pdf
調査時期 2020年7月1日
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代~70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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・食品購入時の判断基準「価格」が最多、次いで「鮮度」、「国産」(日本政策金融公庫 2020年1月消費者動向調査)
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