2024年10月1日施行の改正景品表示法による確約手続に関する、2件目となる確約計画認定事例です。
消費者庁は8月28日に、全国にホットヨガスタジオを展開する（株）LAVA International（東京都港区）が運営するフェイシャル専門エステサロンの景品表示法違反被疑事件に対し、景品表示法第31条第3項の規定に基づく確約計画の認定を行いました。

確約計画認定とは、改正景品表示法に導入された確約手続において、違反被疑行為をした事業者が、自主的に違反被疑行為及びその影響を是正するための是正措置計画等を作成・申請し、その措置内容や実施の確実性について内閣総理大臣（消費者庁長官）から認定を受けるものです。
事業者が認定を受ける効果としては、措置命令・課徴金納付命令の適用を受けません。
ただし、法運用の透明性及び事業者の予見可能性を確保する観点から、認定した確約計画の概要、違反被疑行為の概要、認定を受けた事業者名等は公表されます。
（公表される際には、『景表法に違反したと認定したものではない』旨が明記されます。）

今回認定を受けた確約計画における違反被疑行為は、口コミ欄への「星5」投稿によるステマ告示違反と、二重価格表示による有利誤認表示の疑いです。
違反被疑行為の概要、認定された確約計画の概要について確認します。

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株式会社LAVA Internationalから申請があった確約計画の認定について
　(消費者庁：2025年8月28日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/043369
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【違反被疑行為の概要】
対象役務：
「フェイシャル専門サロンDanjoBi」「フェイシャル専門サロンMUQU」と称する店舗で提供する施術サービス

表示媒体：
「HOT PEPPER Beauty」と称するウェブサイト

表示内容・期間：
（1）一般消費者が投稿した口コミの表示
施術サービスを一般消費者に提供するに当たり、第三者に対して、HOT PEPPER Beautyに掲載された各店舗のページ内の口コミ表示欄の「総合」、「雰囲気」、「接客サービス」、「技術・仕上がり」、「メニュー・料金」の各評価項目について、「★★★★★」（星５）の口コミを投稿することを条件に、次回店舗を利用する際に支払う施術料金から500円を割り引くことを伝え、当該第三者が星５の口コミを投稿し、2024年9月1日から2024年7月31日までの間、表示していた。

【表示例】

（2）LAVA Internationalの従業員が投稿した口コミの表示
（1）の口コミ表示欄の各評価項目について、同社の従業員が星５の口コミを投稿し、2023年10月1日から2025年2月13日までの間、表示していた。

【表示例】

（3）二重価格表示
施術サービスを一般消費者に提供するに当たり、HOT PEPPER Beautyに掲載された各店舗のページ内で提供するクーポンにおいて、実際の提供価格とそれを上回る価格（以下「比較対照価格」という。）を併記。
あたかも、比較対照価格は、本件サービスの通常提供している価格であり、実際の提供価格が当該通常提供価格に比して安いかのように表示していた。
実際には、比較対照価格は、最近相当期間にわたって提供された実績のないものであった。

【表示例】

【違反する疑いのあった法令の条項】
（1）（2）景品表示法第5条第3号（ステルスマーケティング告示）
（3）景品表示法第5条第2号（有利誤認）

【確約計画の概要】
1）本違反被疑行為と同様の行為を行わない旨を取締役全員により決議すること
2）本行為の内容について一般消費者に周知徹底すること
3）本行為及び同種の行為が再び行われることを防止するための各種措置を講じること
4）二重価格表示を行っていた期間に対象のクーポンを利用した一般消費者に対し、支払われた入会金の一部を返金すること
5）1）～4）の措置の履行状況を消費者庁に報告すること

確約認定の1事例目となったcaname事案では期間限定キャンペーン表示が、2事例目となる本件ではステマ告示違反と、二重価格表示による有利誤認表示の違反被疑行為についての確約認定となりました。

会員限定記事では、今回のLAVAの確約認定事案から、確約手続の具体的な流れ、そして措置内容の「十分性」や措置実施の「確実性」といった確約計画の認定要件について、より詳しく解説しています。

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景表法確約計画認定の留意事項（LAVAInternational、エステサロン　ステマ・二重価格表示事例）

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