昨年12月22日、平成29年度の予算案が閣議決定され、消費者庁の29年度予算額は、一般会計が121.7億円[前年度118.9億円比2%増]、復興特別会計が4.8億円を計上しました。平成29年度予算総額は126.5億円で、2.8億円の増額となっています。
28年8月の概算要求では一般会計は147.8億円となっていましたが、約26億円絞られました。
消費者庁は個人消費喚起のためには、「消費者被害の防止・救済の取り組みを進め、消費者の安全・安心の確保を図る」ことが重要であるとして、平成29年度の重点取り組み事項として以下の4本柱を挙げています。
1.消費者行政の新たな未来の創造
2.地方と連携した体制整備
3.制度の実効性の確保・向上
4.多様な消費への対応等
重点取り組み事項の中から、事業活動に関連する政策とその予算額をピックアップして紹介します。
注:( )内は平成 28年度予算額
●多様な消費者特性等を踏まえた政策立案のための調査研究【17百万円(新規)】
相談者の世代別ライフスタイル分析、障がい者等消費者特性を踏まえた被害実態分析、インターネット通販被害の背景分析等を行う。
●中小企業を含めた消費者志向経営の推進【8百万円(6百万円)】
地域の事業者・消費者・行政機関と連携し、中小企業による消費者志向経営の好事例発掘、普及に向けた方策の検討。
●改正特商法の執行強化【68百万円(新規)】
消費者庁、経済産業局等及び都道府県等で事業者情報を集約・共有するためのシステム(特定商取引法執行ネット)について、法改正内容を踏まえた改修を行う。
●改正消費者契約法の周知・普及【43百万円の内数(39百万円の内数)】
●公益通報者保護制度の実効性の向上【57百万円(28百万円)】
制度の広報や通報窓口の設置促進。制度がコンプライアンス経営に積極的に活用されるため仕組み(認証制度創設)の検討。
●健康食品のインターネット広告等の監視強化【27百万円(15百万円)】
健康食品の虚偽誇大広告等に対しネット監視のモニタリング件数拡充、複数の専門家による速やかな検証レビュー体制を構築。
●越境取引増加に伴うトラブルへの対応(国民生活センター運営費)【32.3億円の内数(28.6億円の内数)】
海外事業者との取引でトラブルにあった消費者の相談窓口である国民生活センター越境消費者センター(CCJ)における、海外事業者とのトラブル解決支援。
●越境取引対応に関する消費者相談の海外展開に関する調査【48百万円(14百万円)】
越境取引に関する消費者トラブルに対応するため、CCJと海外の消費者相談機関等との更なる連携体制の拡大を図る。
●新たな食品表示制度の普及啓発【47百万円(32百万円)】
新たな食品表示制度について、消費者、事業者等への普及啓発を行い、円滑な施行とその定着を図る。
●人員面では14名の増員(うち新規増員12名)
消費者庁の定員は334人。(平成28年度末の定員は320名)
内訳は先端的調査研究等担当3名、子供の事故対応担当1名、消費者教育担当1名、サイバーセキュリティ・情報化担当1名、改正特商法執行担当2名、公益通報担当1名、食品表示担当1名、他2名。
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◆消費者庁 平成 29年度予算案について
(消費者庁:平成28年12月)
http://www.caa.go.jp/info/yosan/pdf/161222gaisankettei.pdf
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