ネット通販では即日配送サービスも登場するなど、「納期」は通販事業者のサービス差別化要素として注目されています。
そんな中、今回は、「納期遅れ」にまつわる消費者とのトラブル事例と対策のヒントをお届けします。
((社)日本通信販売協会(JADMA)発行情報誌「JADMANEWS(ジャドマニューズ)」(2014年3月号)より)
事例:
注文後に、 在庫切れのため納期が明確に約束できないと言われた。キャンセルしたい!
パソコンを家電ネットショップで「在庫有り」、「在庫がございます。14時までのご注文は当日出荷いたします」との表示を確認して注文した。ところが、注文後に会社から「在庫がなくなったので、納品が2~3週間先になる」との連絡が来た。在庫がなく、納期が明確でないのでキャンセルを申し出たが、「規約に定めるとおり、売買契約成立後の契約解除はできない」と断られた。
納得できない。
アドバイス:
2~3週間の納期遅延は、申し込み時の条件と大きく異なるため、事業者はキャンセルの申し出は受けるべきでしょう。
なお、消費者にとって、商品選択の重要なポイントとなる「商品の引き渡し時期」は、特定商取引法上、期間または期限を表示する義務があります。(※)
事業者は、「納期遅延」となる場合、以下の点に配慮が必要です。
✓ 品切れ等により「商品の引き渡し時期」にお届けできない場合は、速やかにその旨を消費者に通知する。
✓ 出荷遅延のお知らせでは、出荷時期はできるだけ具体的に明記する。
✓ 大幅に遅れる場合、契約解除の希望があれば応じるべき。
✓ 契約が成立していても、再度注文の意思確認を。
事業者は、「引き渡し時期」が遅延する場合は柔軟な対応を心がけたいものです。
また、事業者の定めるキャンセルの取り扱いについて、消費者の理解が不十分な可能性もあります。
メールでのやり取りだけに頼らず、電話で意向を確認するなどより丁寧な対応を行うことが、トラブル防止につながります。
————————————————————-
◆本ブログをメルマガでまとめ読み!
本ブログの1週間分の情報を、ダイジェストでお届けしています。(毎週金曜日配信)
登録はこちら
————————————————————-
この記事へのコメントはありません。