2019年10月の消費税率8%から10%への引き上げ実施が、いよいよ近づいてきました。
消費を冷え込ませないために、政府は特定品目の軽減税率や中小規模店舗におけるキャッシュレス決済時のポイント還元策(※)を導入したり、事業者側は独自のキャッシュレス決済ポイント還元キャンペーンなどを打ち出しています。
これに対する消費者の買い物行動への意識と、景表法違反処分の傾向について考察してみます。
ソフトブレーン・フィールド(株)が行った「消費税増税前後の日用品の買い物行動の変化に関する意識調査」から、増税前後での日用品の買い物行動に対する変化と増税後のキャッシュレス決済の頻度変化の意識について確認できます。
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「消費税増税前後の日用品の買い物行動の変化に関する意識調査」
https://www.atpress.ne.jp/news/190475
【調査概要】
調査期間:2019年7月10~12日
調査対象:全国のPoint of Buy会員何ケートモニター
調査方法:インターネットリサーチ
有効回答:7,745人(20代~60代男女)
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●消費税増税の前後で、日用品の購入における買い物行動に変化があると思うか
消費税増税の前後で、女性の6割、男性の5割が、日用品の買い物行動に変化があると回答。
●具体的に日用品の買い物行動にどのような変化があると思うか(「変化がある」と回答した者)
「増税前と購入アイテムは同じでも、セールや特売を利用して購入すると思う」という回答が最多で、女性が57.5%、男性47.7%。
●消費税率引き上げ後に、キャッシュレス決済の頻度が増えると思うか
増税後、キャッシュレス決済の頻度が、「増えると思う」が約5割に上る。
7月と8月に出された消費者庁による景表法措置命令事案では、新規会員登録キャンペーンでの「例外条件」の不適切な「打ち消し表示」が問題となった事案が2件、割引販売での不適切な二重価格表示事案2件となっています。
・LINEモバイル、申込時の手数料表示に景表法措置命令。「よくある質問」に注意!
・三越伊勢丹ホールディングス子会社のエムアイカードに景表法措置命令。ポイント還元率の例外表示に注意!
・「メーカー希望小売価格」「通常価格」による二重価格表示に注意!スーパーマーケット サンプラザの割引表示に景表法措置命令
・割引セールの「通常価格」表示に注意!(株)ブルースターのクリーニングセールチラシに景表法措置命令
前者は格安スマホとクレジットカードが対象となっており、昨今、消費者に関心が高まっているサービスです。後者はスーパーで販売されたパンの割引価格とクリーニング店のセールチラシが対象で、こちらも消費者にとって卑近な事例と言えます。
おりしも消費税増税を控えて、キャッシュレス決済の促進や、セールや特売の販促施策が活発に行われることが予想される時期での注意喚起とも受け止められます。
実際、市場において違反広告は山ほど存在しているわけですが、限られた行政のマンパワーの中で、どんな業種のどんな違反にフォーカスして調査を行い処分を下すのか、そこには行政の意図が読み取れる部分が少なからずあります。
消費者に与える影響を意識して、しっかりと表示の確認を行っていくことが肝要ですね。
(※)
「キャッシュレス・消費者還元事業」サイト
(経済産業省 一般社団法人キャッシュレス推進協議会)
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/cashless_payment_promotion_program/index.html
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