消費者庁が年度ごとの景表法違反に関する事件処理件数や、国や自治体の取り組みをまとめた「令和7年度における景品表示法等の運用状況及び表示等の適正化への取組」(※1)が5月28日に公表されました。
令和7年度の国の措置命令件数の合計は13件で、前々年度(令和5年度)から大幅に減少した前年度(令和6年度)の26件からさらに13件減少しました。一方、確約計画の認定は8件(前年度1件)と大きく増加し、制度の定着が読み取れます。
都道府県が行った法的措置(措置命令)は3件で前年度(4件)から1件減となっています。
国の措置命令および確約計画認定件数、都道府県の措置命令件数の推移

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国の措置命令件数について:
平成21年8月末日までは公正取引委員会における排除命令件数、同年9月以降は消費者庁における措置命令件数。
都道府県知事による法的措置件数について:
平成26年11月末日までは指示件数、同年12月1日以降は措置命令件数である(ただし、平成26年度の措置命令件数は0件。)。
措置命令13件・確約8件を合計した行政処分の件数(21件)だけを見ると、前年度の27件、前々年度の44件からさらに減少しており、一見すると執行が緩んだようにも見えます。
しかし、処分件数は処分を受けた事業者数ベースですので、一つの事案の中で複数処分事業者があった場合は、件数が多くなります。事案数ベースで見ると令和7年度は17事案、令和6年度も17事案、令和5年度は20事案とほぼ横ばいであり、法執行が弱まったと判断するのは早計です。
また、景表法の対象業種は社会情勢を反映して年々広がっており、物価高を背景とした価格訴求(値引き表示・二重価格表示等)での有利誤認リスクには、業種を問わず注意が必要な状況です。
さらに、令和7年度報告書の公表後、大きな動きがありました。
同報告書で「訴訟係属中」とされていた株式会社forty-fourによる措置命令取消訴訟(糖質カット炊飯器「LOCABO」の表示をめぐる事案)について、6月25日に取消判決が確定しました。景品表示法に基づく措置命令が司法によって取り消された初めての事例となります。(※2)
また、この判決確定と軌を一にするように、同年6月29日に公表された内閣府規制改革推進会議の答申では、不実証広告規制の運用改善の方向性が示されました(※3)。
こうした個別の動きも含めて多角的に規制動向を把握し、コンプライアンス対策をチューニングしておくことが、今後の事業におけるコンプライアンスリスク低減につながります。
令和7年度の国や都道府県の景表法の運用状況及び違反概況を、消費者庁の表示適正化への具体的な取組を、以下の記事にまとめています。
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(※1)「令和7年度における景品表示法等の運用状況及び表示等の適正化への取組」
(消費者庁 2026年5月28日公表)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/046370
(※2)「糖質カット炊飯器の販売事業者3社に対する景品表示法に基づく措置命令について」
(消費者庁 訂正2026年7月2日追記)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/035090
(※3)「規制改革推進に関する答申」(内閣府規制改革推進会議 2026年6月29日)
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/opinion/260629.pdf
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