カテゴリー別アーカイブ: 法規制動向

健康食品通販86品目すべてに表示違反の疑い(2019年度東京都健康食品試買調査)

東京都では、毎年、法令違反の可能性が高いと思われる健康食品の試買調査を行い、不適正な表示・広告を行った事業者に対し改善等を行っています。
成分検査による医薬品成分の検出も確認しています。

2019年度の調査では、消費者への注意喚起として、以下の事例が示されています。
【不適正な事例】
「免疫力を高める」
「風邪の予防に」
「抜け毛や白髪の予防」
「アレルギー改善」

広告表示違反の傾向について、確認してみましょう。
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健康食品の不適正な表示・広告にご注意!平成30年度健康食品試買調査結果
(2020.3.24 東京都福祉保健局生活文化局)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/03/24/09.html
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求められるデジタルプラットフォーム事業者の取引環境整備と消費者保護ヘの役割と責任

消費者トラブル対応について、デジタルプラットフォーム事業者に対して、今後より積極的な役割や責任が求められそうです。

4月7日に特定商取引法による一斉処分となった通販事業者13社の事案では、事業者がアマゾンのマーケットプレイスの仕組みを悪用して身元を隠し、知名度があるアマゾンの信用力を利用して偽ブランド品を販売していたことが問題となりました。

・アマゾンで偽ブランド品販売13社に特商法業務停止命令。違法行為は氷山の一角(消費者庁 2020年4月7日)

その身元隠匿の手口は、使われていない、あるいは他人の住所・電話番号や、本人確認の手続が厳格ではない決済手段を用いて、出品アカウント登録するというものでした。

今後も同様の手口で、多数の出品者・出店者が偽ブランド品販売を繰り返し行う可能性が高いとして、消費者安全法に基づき、デジタルプラットフォーム事業者に対して、消費者被害の発生・拡大防止に向けた対応が要請されました。

このような要請は一過性のものではなく、今後の国の消費者政策の重点施策にもつながっています。

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一歩先ゆく埼玉県の通販「定期購入」契約トラブルに対する法執行

先日の記事では、埼玉県によるダイエットサプリメント通販の「定期購入」契約表示に対する、景品表示法と特定商取引法による処分事案を取り上げました。

「お試し」のつもりが定期購入になっていた、という健康食品や化粧品のネット通販の定期購入トラブルについては、埼玉県はいち早く2017年2月に国に要望書を提出し、特商法に定める義務表示事項に総額表示の明確化を求めていました。

当初、消費者庁は「現行法令により一定の対応が可能である」として、法律やガイドライン改正には慎重でした。
広告の内容と比して著しく有利であると誤認させるような場合は、特商法や景表法の有利誤認表示に該当する可能性があるということです。

ただ、その後も事業者への法執行がなされることなく、定期購入トラブルは増加、2017年12月に契約時の販売条件の明記を義務付けた特商法の施行規則一部改正が施行されました。

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根拠なし新型コロナの感染予防効果、34事業者41商品の表示に改善要請。消費者庁の緊急監視(第2弾) (消費者庁  2020年3月9日~3月19日)

消費者庁による、新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じた、新型コロナウイルスに対する予防効果をうたったネット広告の緊急監視の第2弾です。

今回、第2弾の監視は、3月9日から3月19日までの期間で、34事業者による41商品(内訳、「いわゆる健康食品(31業者38商品)」、「アロマオイル(2事業者2商品)」、「光触媒スプレー(1事業者1商品)」について、緊急の改善要請を行いました。

改善要請を受けた主な健康食品の表示成分・食品:
ビタミン(A、C、D、グルタミンビタミン)、アルキルグリセロール、ジアスターゼ、オリーブ葉エキス、マヌカハニー、青汁、ポリフェノール、カテキン、プロテイン、松種子エキス、たんぽぽ茶、植物酵素、納豆、アリシン、あおさ海苔、乳酸菌、ウコン、水素水・水素サプリ

また、店舗のチラシ広告において「マスク入荷」のおとり広告を行っていた2事業者に対しても、再発防止の指導を行っています。

前回、第1弾監視では、2月25日から3月6日までの期間で、30事業者による46商品(内訳、「いわゆる健康食品(23業者40商品)」、「マイナスイオン発生器・イオン空気清浄機(4事業者3商品)」、「空間除菌商品(4事業者3商品)」)について、改善要請を行われ、全ての表示が改善されています。

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新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品の表示に関する改善要請等及び一般消費者への注意喚起について(第2報)
(消費者庁 2020年3月27日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/019433/
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悪質業者に対する徹底した法執行。景表法と特商法のダブル適用を行った行政の意図とは

令和元年の年度末となりました。
新型コロナウィルスの感染症拡大で大混乱ではあるものの、景表法や特商法の処分は手を緩めることなく出されています。

先日の記事では、景表法と特商法の同時、あるいは時間差でダブル処分となった2事案を取り上げました。

・大阪府、景表法と特商法の同時適用。健康機器のSF商法エコ関西に措置命令と業務停止命令 (大阪府 2020年3月18日)

・健康被害の「ケトジェンヌ」、景表法で措置命令。ダイエット方法による体質改善訴求も優良誤認認定  (消費者庁 2020年3月19日)

今回は、処分を受けた事業者の対応姿勢と、景表法と特商法のダブル適用を行った行政の意図について考えてみました。

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