通販広告新聞折込チラシ、不適正広告の多いエリアは福岡、業態ではメーカー系通販(JADMA「平成26年度 通販広告実態調査(新聞折込チラシ編)」)

社団法人日本通信販売協会(JADMA)「広告適正化委員会」では、2014年に実施された新聞折込チラシの通信販売広告実態調査の結果を発表しました。(※)
この調査は、通信販売取引改善を目的に2012年度から実施されており、3回目の調査となっています。

≪調査結果のポイント≫
●主要6都市、折込件数は平均化
●折込件数の多い曜日は火曜日、土曜日。分散傾向
●「健康食品」のチラシが約25%を占める。「家電量販」は増、「化粧品」は減
●商品内容に関する不適切な広告表示は約2割
●不適正広告の多いエリアは福岡、業態ではメーカー系通販

調査内容を紹介します。

●主要6都市、折込件数は平均化
主要6都市エリア毎の折込件数は、1.福岡(19.0%)、2.札幌(17.9%)、3.仙台(16.8%)、4. 名古屋(16.7%)、5.大阪(16.2%)、6.東京(13.4%)の順。過去2年の結果と比較すると、大阪、東京の減少、福岡、仙台の増加が大きく、エリアごとの件数は平均化している。

●折込件数の多い曜日は火曜日、土曜日。分散傾向
曜日毎の折込件数は、火曜日が全体の20.9%と一番多く、次いで、土曜日20.4%、水曜日16.8%と続く。過去2年で比率の高かった水曜日に代わり、火曜日の比率が高まった。
土曜日の通販広告の折込数増加は、来店促進する家電量販店の通販対応の本格化によるもの。

●「健康食品」のチラシが約25%を占める。「家電量販」は増、「化粧品」は減
商品分類では、「健康食品」が25.4%、「家電量販」が17.1%、「食品類」が16.0%、「化粧品」15.4%、「ホームリビング」15.2%となっている。
「家電量販」は前回13年度より12.2ポイント増。過去2年、構成比の高かった「食品」「化粧品」が減少傾向にあり、前回13年度との比較では、「食品」7.0ポイント、「化粧品」8.6ポイント低下した。

●商品内容に関する不適正な広告表示は約2割
商品内容に関する広告表示については、600件中474件、約79.0%が適正表示されていた。前回と比べると約10%の改善となるものの、依然約2割が不適正な表示となっている。
「表示に関する各種法令やガイドライン等」に抵触する恐れがあるもの、または消費者に不信感を与えかねない表示がある。
取引内容に関する広告表示については、前回と大きな差異はなく、記載欠落が多かった事項は、「後払い時の支払時期」、「商品引き渡し時期」、「返品」に関する事項が目立つ。

●不適正広告の多いエリアは福岡、業態ではメーカー系通販
商品内容に関する広告表示ついて、「適していない」割合が多いのは、1.福岡(29.1%)、2. 名古屋(22.4%)3.札幌(19.2%)、4. 大阪(18.9%)、5. 仙台(18.5%)、6.東京(15.4%)の順。
福岡の比率は前回と差がないものの、他のエリアは改善傾向となっている。

通販会社を業態別にみると、「適していない」割合が多いのは、「メーカー」の32.9%次いで、「中間流通」の22.4%、「小売」の7.0%となっている。「小売」は前回16.2%から9.2ポイント大幅に改善した。

●調査結果に対するその他のコメント
・「医薬品」の販売広告数が増加。「定期購入」「まとめ購入」「初回限定価格」といった健康食品広告同様の訴求方法、画像・図表などに誇張的な表示が見受けられ問題あり。
・チラシに加え、通販会社のホームページや通販サイトの内容も比較検討して確認作業を行ったところ、チラシで表示している価格や販売数量などがホームページの表示内容と食い違っていたものがあり、どちらに信憑性があるか判明できないものが多数見受けられた。
・ 一方、通販サイトについては各社ともかなり抑えた表示となっているにも関わらず、チラシ広告については表示に誇張が見られ、全く別物となっているケースが相変わらずあった。
——-

調査報告書では、「一部不適正な表示が見られ、改善が必要な広告」「通販に関連する法令に抵触する怖れのある広告」について具体的な審査広告事例が公表されています。
次回は、個別広告事例を解説します。


通信販売取引改善のための通販広告実態調査 (2014年度調査)
(社)日本通信販売協会 JADMA NEWS
http://www.jadma.org/pdf/news/2015_06.pdf

<調査概要>
第1回調査:2013年9月1日から10月16日に折り込まれたチラシ(300件(収集件数465件))
第2回調査:2013年11月1日から12月7日に折り込まれたチラシ(300件(収集件数523件))
※同一表現チラシは1件とし、広告表現が異なる個別折込チラシが各300種となるまで収集。
実施エリア:主要都市である札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、福岡の6都市を選択
対象チラシ:各都市の発行部数トップ紙の朝刊に月曜日から日曜日まで折り込まれたものを収集。

《関連記事》
求められる折込チラシの通信販売広告改善、商品不適切表示は約3割
(JADMA「平成25年度 通販広告実態調査(新聞折込チラシ編)」)

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久保京子

このサイトを運営する(株)フィデスの代表取締役社長。メーカーにてマーケティング業務に従事した後、消費者と事業者のコミュニケーションの架け橋を目指し、99年に消費生活アドバイザー資格を取得する。
(財)日本産業協会にて、経済産業省委託事業「電子商取引モニタリング調査」に携わったことを契機に、ネットショップのコンプライアンス及びCS向上をサポートする(株)フィデス設立。