懸賞付きパズル雑誌の晋遊舎、懸賞品送付遅れで措置命令(消費者庁 2021年3月24日)


3月24日、消費者庁は、雑誌等の出版、販売業等を営む事業者(株)晋遊舎(秋田県)に対し、同社の発売した懸賞付きパズル雑誌の懸賞企画において行った表示について、景品表示法の措置命令を行いました。
同社は、懸賞企画について懸賞品の発送期限を明示していませんでしたが、最長で4年近く送らなかったことから、優良・有利誤認とみなされました。

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株式会社晋遊舎に対する景品表示法に基づく措置命令について
(消費者庁 2021年3月24日)
https://www.caa.go.jp/notice/assets/representation_210324_01.pdf
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【違反内容】
●優良義認
対象商品:
懸賞付きパズル雑誌40誌

表示内容:
本件商品の誌面上で実施した懸賞企画 について、賞品又は賞金及び当せん者数を表示するとともに、応募締切日及び発送に関する事項を表示することにより、あたかも、当該懸賞企画に応募して当せんすれば、それぞれの賞品等について、応募締切日から相当の期間内に誌面上に表示された数の当せん者に賞品等が提供されるかのように示す表示をしていた。

実際:
晋遊舎が当せん者に対して賞品等を発送したのは同表「賞品等発送日」欄記載の日であり、賞品等が提供されたのは、応募締切日から同表「応募締切日から発送日までの期間」欄記載の日数が経過した後であった。

対象商品の内容について、実際よりも著しく優良であると一般消費者に誤認されるもの(優良誤認)とみなされた。

表示例(別表1):
例えば、平成28年8月1日発行の「特盛!まちがいさがしフレンズ Vol.6」と称する商品の誌面上で実施した「特盛!超豪華プレゼント」と称する懸賞企画について、
別表1「賞品等に係る表示内容」欄記載のとおり、
・「全問」、「豪華プレゼント」及び「便利な賞品をたくさん集めました!」
・「特盛!」、「超豪華プレゼント」及び「人気&便利な賞品をたっぷり用意」
・「液晶テレビ(東芝)」、「QUESTION1」、「1名様」
・「現金1万円」、「QUESTION2」、「1名様」
・「PlayStation4(SONY)」、「QUESTION3」、「1名様」
・「ヘルシオ無水鍋(シャープ)」、「QUESTION4」、「1名様」
応募締切日を「2016年12月16日(金)当日消印有効」
等と表示。
賞品等発送日は2020年11月13日、応募締切日から発送日までの期間は1428日だった。
晋遊舎1
《「特盛!まちがいさがしフレンズ Vol.6」表示事例》
晋遊舎1-2
(消費者庁公表資料より引用)

●有利義認
対象商品:

懸賞付きパズル雑誌 99誌
(対象景品類提供企画 7企画)

表示内容:
本件商品の誌面上で実施した景品類提供企画について、景品類及び当せん者数を表示するとともに、応募締切日及び発送に関する事項を表示することにより、あたかも、当該景品類提供企画に応募して当せんすれば、それぞれの景品類について、応募締切日から相当の期間内に誌面上に表示された数の当せん者に景品類が提供されるかのように示す表示をしていた。

実際:
晋遊舎が当せん者に対して景品類を発送したのは同表「景品類発送日」欄記載の日であり、景品類が提供されたのは、応募締切日から同表「応募締切日から発送日までの期間」欄記載の日数が経過した後であった。

対象商品の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるもの(有利誤認)とみなされた。

表示例(別表2):
例えば、平成29年1月19日発行の「漢字ジグザグフレンズ 3月号」と称する商品の誌面上で実施した「みんなのフレンズキャンペーン」と称する景品類提供企画について、
別表2「賞品等に係る表示内容」欄記載のとおり、
・「今号から始まるお得な新企画!」、「クイズに答えて現金ゲット!」及び「みんなのフレンズキャンペーン」
・「ご愛読感謝 晋遊舎パズル誌合同企画」
・「現金1万円」及び「30名」
・「現金5000円」及び「50名」
・「図書カード(1000円分)」及び「300名」
・「合計380名様にプレゼント クイズに答えて賞品を当てよう!!」
応募締切日を「7月15日当日消印有効」
等と表示。
賞品等発送日は2020年11月13日、応募締切日から発送日までの期間は1217日だった。
晋遊舎2
《「漢字ジグザグフレンズ 3月号」表示事例》
晋遊舎2-2
(消費者庁公表資料より引用)

有利誤認とみなされた景品類提供企画については、景品規制における「一般懸賞」に該当するものですが、「過大な景品類の提供」が問題となったものではなく、「商品・サービスの価格その他取引条件についての不当表示」として、表示規制での処分となりました。
景品表示法上の「景品類」とは、以下の定義があり、提供できる景品類の限度額の規制があります。
(1)顧客を誘引するための手段として、
(2)事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する
(3)物品、金銭その他の経済上の利益

他方、優良誤認とみなされた懸賞企画については、「景品」ではなく「賞品」となっており、「取引条件」ではなく「商品・サービスの内容についての不当表示」とみなされました。

過去に雑誌の懸賞(読者プレゼント)の措置命令として、2013年8月の秋田書店、2015年3月の竹書房、2015年12月のアイア(株)の事案があります。秋田書房と竹書房は「景品」、アイアは「賞品」としての水増し表示が、いずれも有利誤認での処分となっています。

・アイアのパズル雑誌懸賞企画で有利誤認措置命令(消費者庁:平成27年12月8日)
・竹書房の漫画雑誌懸賞企画で有利誤認措置命令(消費者庁:平成27年3月13日)
・秋田書店の漫画雑誌懸賞企画で有利誤認措置命令(消費者庁:平成25年8月20日)

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