1年前より「自社サイト購入」が増えた人は24%、「デジタル・プラットフォーム購入」が増えた人は39%(消費者庁 令和2年10月物価モニター調査)


新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式の下、ネット購入が拡大していますね。令和2年10月の物価モニター調査では、ネットでの購入方法についての消費者の認識や、その利用傾向等を聴取しています。

ネットでの購入方法として、「メーカー等のホームページからの購入」、「デジタル・プラットフォーム運営者からの直接の購入」、「デジタル・プラットフォームの出店者等からの購入」の3つに分類し、各購入方法別の利用状況を尋ねています。
調査では、購入方法の3つの違いを明確に分かっている人は、約6割となっていました。

事故のおそれがある商品、模倣品、商品が壊れている、商品が届かないなどの、ネット通販による消費者トラブルを回避する上でも、売主情報の確認は重要です。

ネット購入に対する消費者意識を確認します。

【購入方法】
1)メーカーや販売業者が、自身のホームページで販売している商品・サービスを購入する
2)デジタル・プラットフォーム(※)上で、デジタル・プラットフォームの運営者から直接購入する
3)デジタル・プラットフォーム(※)上で、デジタル・プラットフォームの運営者からではなく、そこに 出店している事業者や出品している個人から購入する
(※)デジタル・プラットフォーム:
インターネット上のオンライン・ショッピングモール(Amazon、楽天市場等)やフリーマーケットサイト(メルカリ、ラクマ等)など


●ネット購入方法の違いを明確に分かっている人は約6割
インターネットを通じた商品・サービスの購入について、1)2)3)の購入方法の「全ての違いを知っていた」と回答したモニターの割合は56.9%。
「メーカー等の自社サイトからの購入とデジタル・プラットフォーム上での購入の違いは知っていたが、デジタル・プラットフォームにおける運営者からの購入と出品者からの購入の違いは知らなかった」が21.6%、「全ての違いを知らなかった」が21.5%であった。
物価モニター_ネット購入1

●最も利用しているのは「デジタル・プラットフォームの運営者からの購入」33%
ここ1か月間で最も使っている購入方法について、2)「デジタル・プラットフォームの運営者からの購入」が最多の32.7%、次いで3)「デジタル・プラットフォームの出店者からの購入」が27.4%、1)「メーカー等の自社サイトからの購入」が19.1%。
「ここ1か月間では使っていない」が20.9%。

男女別にみると、女性の方が男性よりインターネット購入を利用している(男性:75.4%、女性:81.1%)。女性が男性を上回る購入方法は3)「デジタル・プラットフォームの出店者からの購入」(男性:24.6%、女性:28.8%)、1)「メーカー等の自社サイトからの購入」(男性:14.9%、女性:21.3%)となっている。

年代別では、ここ1カ月間でインターネット購入を最も利用しているのは40歳代で84.8%。購入方法では2)「デジタル・プラットフォームの運営者からの購入」が20歳代で57.9%、40歳代で42.3%と平均を上回っている。1)「メーカー等の自社サイトからの購入」が高いのは60歳代で22.3%、3)「デジタル・プラットフォームの出店者からの購入」が高いのは50歳代で30.7%。
物価モニター_ネット購入2

●前年同月比で「自社サイト購入」が増えた人は24%、「デジタル・プラットフォーム購入」が増えた人は39%
1年前(2019年10月頃)と比較した、インターネットでの商品・サービス購入回数の変化について。
1)「メーカー等の自社サイトからの購入」は、「変わらない」が67.6%、「やや増えた」15.0%、「増えた」9.1%。
男女別にみると、女性の方が男性より増えた(「増えた」「やや増えた」)とする回答割合が高く、「やや増えた」(男性:12.4%、女性:16.4%)。「増えた」(男性:12.4%、女性:16.4%)となっている。

2)3)のデジタル・プラットフォーム上での購入は、「変わらない」が56.1%、「やや増えた」25.7%、「増えた」12.8%。
男女別にみると、女性の方が男性より増えた(「増えた」「やや増えた」)とする回答割合が高く、「やや増えた」(男性:21.1%、女性:28.2%)。「増えた」(男性:9.7%、女性:14.4%)となっている。
物価モニター_ネット購入3

●購入方法の違いを理解している人の86%は、デジタル・プラットフォームの出店者情報を何らかの形で確認している
1)2)3)の購入方法の「全ての違いを知っていた」と回答したモニターに対し、デジタル・プラットフォーム上に出店する事業者等から購入する際に、どのような売主か(所在地、連絡先、販売者についてのレビュー等)を確認しているか聞いた。
「必ず確認するようにしている」が59.2%、「高額の商品を購入する場合など、特に重要なときだけ確認するようにしている」が26.6%。何らかの形で確認している割合が85.8%となっている。

男女別にみると、女性の方が男性より「必ず確認するようにしている」割合が高く(男性:52.4%、女性:63.0%)、「高額の商品を購入する場合など、特に重要なときだけ確認するようにしている」は(男性:31.6%、女性:23.8%)。

年代別では、「必ず確認するようにしている」割合が低いのは、30歳代と70歳代が49.3%、60歳代が54.7%で、全体の59.2%を下回った。30歳代は、「特に重要なときだけ確認」が37.0%と高い。
物価モニター_ネット購入4

新しい生活様式の下ネット購入が拡大する中、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)に登録された、洋服やかばん、靴など身の回り品に関する相談件数が、2020 年1~3月から4~6月にかけて、増加。「注文した商品が届かない」「粗悪品・模倣品が届いた」など、詐欺的な通販サイトに関するトラブルが増加しています。

消費者庁が令和2年に行った注意喚起として、実在の通信販売サイトをかたった偽サイト(10月21日)に関するもの、運営する事業者の実体不明の「SENJU株式会社」と称する通販サイト(4月30日)に関するものがあります。また、4月7日には、アマゾンで身元を隠して偽ブランド品を販売していた通販事業者13社に、消費者庁による特定商取引法に基づく一斉処分が下されました。
今後も、同様の手口による偽ブランド品の販売が繰り返し行われる可能性が高いとして、商品を購入する前に、販売している出店者の身元確認を行うよう、消費者への注意喚起を行っています。
同時に、複数のデジタル・プラットフォーム事業者に対して、今後消費者被害の発生又は拡大の防止に向けた対応を行うよう要請しました。

・消費者庁 アマゾンで偽ブランド品販売13社に特商法業務停止命令。違法行為は氷山の一角(消費者庁 2020年4月7日)

「SENJU株式会社」と称する通信販売サイトを運営する事業者に関する注意喚起
(消費者庁 2020年4月30日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/019710/

実在の通信販売サイトをかたった偽サイトなどに関する注意喚起
(消費者庁 2020年10月21日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/021659/

しかし、今回の物価モニター調査の結果からも、ネット購入方法の違いを明確に理解している消費者は約6割に留まっており、ネット購入の際に売主の身元確認を行うという消費者側のリスク回避の意識はまだまだ浸透しているとは言えません。

他方、ここ1か月間で最も使っているネット購入方法として、デジタル・プラットフォームを利用した購入を選ぶ人が6割となっており、デジタル・プラットフォームは、新たな日常における社会インフラとしての重要性が増しているといえるでしょう。
ネット購入に不慣れな消費者でも、安心して利用できるためにデジタル・プラットフォームの役割も大きくなっています。

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◆令和2年 10 月物価モニター調査結果(速報)
(消費者庁:令和2年10月14日)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/price_measures/assets/price_measures_201014_0001.pdf
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《関連記事》
・ネット通販ビギナーにもやさしい表示を。コロナ禍の「新しい生活様式」で増加するネット通販トラブル (国民生活センター 2020年9月)

・求められるデジタルプラットフォーム事業者の取引環境整備と消費者保護への役割と責任

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