ネット上の健康食品の成分に関する記事体広告、薬機法に抵触する境目は?(日本広告審査機構 平成28年度)


成長を続けるインターネット広告ですが、消費者からの苦情も増えています。
法律上問題となるケースとして「リスティング広告からたどり着いた通販サイト」や「SNS上のインフィード広告と移動先の通販サイト」だけでなく、最近ではアフィリエイトサイトの表示もクローズアップされてきています。

平成28年度にJARO(公益社団法人 日本広告審査機構)が「警告」を行ったインターネット上の広告・表示を類型化し、課題を提示しています。
不適切な表示の主体が商品の販売を行う広告主である場合と、商品の販売者ではないアフィリエイターが広告制作するアフィリエイトサイトの場合では、法的な責任対象が異なります。
JAROが公表した以下の事例について、順次解説してまいります。

《広告主による不適切な表示の例》

【ケース1】成分に関する記事体広告(タイアップ)
【ケース2】メール広告からしかたどり着けない中間ランディングページ

《アフィリエイターによる不適切な表示の例》
【ケース3】ポータルサイトにインフィード広告を出稿するアフィリエイター
【ケース4】ランキングサイト

ネット広告類型(JARO)

今回は、【ケース1】成分に関する記事体広告(ポータルサイトとのタイアップ)を取り上げます。


【ケース1】成分に関する記事体広告(ポータルサイトとのタイアップ)
問題事例:
広告主:健康食品販売事業者

1) ポータルサイトのバナー広告
「○○症状の改善が期待できる成分A 」とうたい、○○症状の要因について免疫系の働きを示唆する内容。
↓クリック
2) 記事体広告(ポータルサイトとのタイアップ)
成分Aが○○症状に対して有効であることが研究により確認できたという話題を中心に、当該成分Aについて紹介する内容。
↓「会社概要」のテキストリンク
3) 企業サイト(商品の通信販売ページ)
成分Aが配合された健康食品Bが購入できるようになっていた。

法律上の問題点:
2)の記事体広告の内容自体は、成分Aを紹介する研究広告として具体的な商品の広告ではないため、薬機法の規制対象とはならないと考えられる。
(同報の広告該当性の3要件:誘引性、特定性、認知性のうち「特定性」の要件除外)

しかし、3)の成分Aが配合された健康食品Bが購入できる企業サイトへのリンクによって、広告3要件の「特定性」の要件も満たされ、記事体広告も健康食品Bの一連の広告とみなされる。

症状に対して有効である旨の表示と具体的な商品がつながると、薬機法に抵触するおそれあり。

次回は、【ケース2】メール広告からしかたどり着けない中間ランディングページを取り上げます。

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JAROの最近の審議事例にみる
インターネット上の広告・表示の現状と課題
(公益社団法人 日本広告審査機構 2017年8月22日)
http://www.jaro.or.jp/oshirase/pdf/20170822_InternetAdState.pdf
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