【景表法】「お客様の声(レビュー)」への謝礼は「景品」?それとも「報酬」? 「使用感想文への謝礼」についての注意点


「お客様の声(レビュー)」をショップサイトに掲載することは、ネット通販の販売促進策としては王道ですね。

ネット上の口コミや使用感想文(レビュー)の評価や数を購入の参考とする消費者が多いことや、ショッピングモール内ではレビューの数が多い方が検索順位で有利とみられています。積極的に「お客様の声(レビュー)」を集めるために、ポイントやプレゼント、値引きなどのインセンティブを与えるキャンペーンを実施、検討されている事業者も多いことでしょう。

この消費者に提供する「インセンティブ」についても、景品表示法の「景品」に該当する可能性があり注意が必要です。

今回は、「使用感想文への謝礼」についての注意点を確認します。

◆景品類等の指定の告示の運用基準について
http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/guideline/pdf/100121premiums_20.pdf

事例:
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期間を定めず、当社商品を購入して、短い文章でも感想文と写真を送ってくださったお客様の中から、「使用感が良い」という感想をくださった方にお礼の品を送りたい。
これは、景品表示法の「景品」に該当するか、それとも「仕事の報酬」とみなされるか。
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上記はA)、B)どちらに該当するでしょうか。

A) 景品表示法の「景品」に該当する
B) 「景品」には該当せず、「仕事の報酬」とみなされる

答えはA)となります。
景品表示法の「景品類」の考え方を確認しましょう。

「景品類」とは、事業者が消費者に対して、以下の目的、方法、内容で提供するものを指します。

目的:顧客を誘引する手段として
提供方法:取引に附随して提供する
内容:物品や金銭など、経済上の利益

顧客を誘引するための手段として:
提供者の主観的意図やその企画の名目のいかんを問わず、客観的に顧客誘引のための手段になっているかどうかによって判断されます。
「自己の供給する商品に関する市場調査のアンケート用紙の回収促進のための金品の提供であっても、「顧客を誘引するための手段として」の提供と認められることがある。」とされています。

「取引に附随して提供する:
「取引を条件として他の経済上の利益を提供する場合は、「取引に附随」する提供に当たる。」とされており、本事例では「当社商品の購入」が条件となっているため該当します。

物品、金銭その他の経済上の利益:
「取引の相手方に提供する経済上の利益であっても、仕事の報酬等と認められる金品の提供は、景品類の提供に当たらない。」とされています。
(例 企業がその商品の購入者の中から応募したモニターに対して支払うその仕事に相応する報酬)。

つまり、感想文の謝礼が「仕事の報酬」とみなされるためには、「モニターアンケート」として一定のレポート様式で提出した人全員に謝礼を提供するといった、仕事に相応する報酬として認められる必要があります。
本事例では、短い文章でも感想文と写真を送ったお客様の中から、「使用感が良い」という感想を書いた人のみが謝礼の対象となるという点で、「モニターアンケート」という仕事とはみなされず、回答の優劣によって景品類の提供の相手を定める「一般懸賞」とみなされます。

では、次に「一般懸賞」における景品の制限について確認しましょう。

●一般懸賞で提供する景品の制限
個別景品の金額と景品総額に制限があります。

・景品の限度額
懸賞による取引の価額が
5000円未満の場合:取引金額条件の20倍以下
5000円以上の場合:10万円以下

・景品総額
懸賞に係る売上予定額の2%まで
(※)懸賞に係る売上予定額とは
懸賞期間中に懸賞条件(金額、商品等)で販売される対象商品の売上予定総額。
(例えば、昨年同時期の売上額に若干の伸び率をオンした形で算出する)

本事例のように懸賞の「期間を定めない」場合、懸賞に係る売上予定額を算定するのが困難となるので、景品総額の限度を超えてしまわないように注意が必要です。
懸賞条件(金額、商品等)で販売される期間と対象商品の売上予定額をあらかじめ想定し、その2%の範囲内となるよう景品の金額と提供見込み件数を設定しておきましょう。

参考:
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((社)日本通信販売協会(JADMA)発行情報誌
「JADMANEWS(ジャドマニューズ)」(2015年10月号)より)
事業者相談 景品表示法相談編 「使用感想文への謝礼について」
http://saas.startialab.com/acti_books/1045176281/27726/_SWF_Window.html
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