埼玉県、害虫駆除サービスの訪販で、生活協同組合くらしのコープに景表法措置命令と特商法業務停止命令 (埼玉県 2020年5月8日)


都道府県による景表法と特商法の同時適用の処分が続いています。

埼玉県は5月8日に、生活協同組合くらしのコープが訪問販売で提供する「害虫駆除サービス」に対し、景品表示法違反の措置命令と、特定商取引法違反で業務停止命令(6カ月間)と再発防止を求める指示、代表理事及び前代表理事に対する業務禁止命令を行いました。

景品表示法違反は有利誤認で、特定商取引法違反は、氏名等不明示、故意の不告知による違反認定となっています。

景表法と特商法のダブル処分については、埼玉県では、3月31日・4月1日のダイエットサプリメント通販に対する景表法の措置命令と特商法による業務停止命令(3カ月間)の事案に続き2事例目。
・埼玉県、ダイエットサプリ通販のニコリオに景表法措置命令と特商法業務停止命令。アフィリエイトも注意! (埼玉県 2020年3月31日・4月1日)

また、大阪府が、3月18日にエコ関西に対して、健康機器の訪問販売に対する景表法の措置命令と特商法による業務停止命令(3カ月)を行っています。
・大阪府、景表法と特商法の同時適用。健康機器のSF商法エコ関西に措置命令と業務停止命令(大阪府 2020年3月18日)

———-
害虫駆除サービス提供事業者に対する措置命令について
(埼玉県 2020年5月8日)
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2020/0508-05.html

訪問販売業者に対する業務停止命令(6か月)・指示、役員に対する業務禁止命令(6か月)について (埼玉県 2020年5月8日)
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2020/0508-06.html
———-


【事業者の概要】
事業者名:生活協同組合くらしのコープ
代表者:代表理事 津田 隆行
業態 生活協同組合

【違反概要】
●景品表示法違反について(措置命令)
【対象役務】同組合が提供する害虫駆除施工サービスと称する役務
【表示媒体】同組合が作成したチラシ
【表示期間】遅くとも2019年7月28日~2020年2月12日までの間

表示内容:
●有利誤認
自社ウェブサイトにおいて、
「広さに関係なく一律料金1回だけのお試し価格!!1、980円(税込)まるごと一軒」と表示し、あたかも本件役務の提供を1,980円で受けられるかのように示す表示していた。

実際:
同組合の組合員にならなければ害虫駆除施工サービスを受けることができず、害虫駆除剤噴霧料金1、980円の他に同組合に対する出資金5、000円を支払わなければならないものだった。

表示例:
生協_埼玉

(埼玉県公表資料より引用)

●特定商取引法に基づく業務停止命令等について
【認定した違反行為】
●氏名等不明示(特定商取引法第3条)
害虫駆除作業の勧誘に先立って組合の名称を明らかにしなければならないにもかかわらず、「チラシを見ていただいたでしょうか。」「害虫駆除の案内で来ました。」「生協です。」などと告げるのみで、組合の名称を明らかにしていなかった。

●故意の不告知(特定商取引法第7条第1項第2号)
害虫駆除作業の勧誘をする際、実際には、申込書に出資金(5,000円)を添えて提出し、組合員になる必要があったにもかかわらず、「1,980円で害虫駆除ができます。」等と告げるのみで、故意にその必要性を告げていなかった。

【処分の内容】
(1) 業務停止命令(法人)
6か月(2020年5月9日から2020年11月8日まで)

業務停止命令に違反した場合は、行為者に対して3年以下の懲役又は300万円以下の罰金、又はこれを併科する手続きを、法人に対しては3億円以下の罰金を科する手続きを行うこととなっています。

(2)指示(法人)
前記違反行為の発生原因について検証し、違反行為の再発防止策及び社内のコンプライアンス体制を構築する。
これを業務停止命令に関する業務を再開する1か月前までに埼玉県知事宛て文書にて報告すること。

上記指示に違反した者には、6月以下の懲役又は100 万円以下の罰金、又はこれを併科、違反が法人の業務の場合には、行為者を罰するほか、その法人に対し100 万円以下の罰金が課せられます。

(3) 業務禁止命令(個人)
6か月(2020年5月9日から2020年11月8日まで)
代表理事 津田 隆行
前代表理事 阿部 美穗子

内容:
代表理事及び前代表理事が、訪問販売に関する業務のうち、当該組合に対し業務の停止を命ずる範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)の禁止。

業務禁止命令に違反した場合は、業務禁止命令を受けた個人が3年以下の懲役又は300万円以下の罰金又はこれを併科する手続きを行うこととなっています。

今後も、通信販売や訪問販売、電話勧誘販売といった特定商取引において、特商法と景表法のダブル処分が増える可能性がありそうです。

≪参考記事≫
・悪質業者に対する徹底した法執行。景表法と特商法のダブル適用を行った行政の意図とは

===================================
◆フィデスの広告法務コンサルティング◆
消費生活アドバイザーが、貴社の広告コンプライアンス
体制構築をサポートします。
http://compliance-ad.jp/service03/
===================================

————————————————————-
◆本ブログをメルマガでまとめ読み!
本ブログの1週間分の情報を、ダイジェストでお届けしています。

登録はこちら

————————————————————-