食の志向 「健康志向」と「簡便化志向」が低下し、「経済性志向」が上昇(日本政策金融公庫 2020年7月消費者動向調査)


日本政策金融公庫が平成20年から半期に一度継続調査を行っている、食品に関する消費者動向の2020年7月調査をご紹介します。

2020年7月時点の食の志向は、「健康志向」が39.7%で最多、次いで「経済性志向」(37.7%)、「簡便化志向」(33.6%)が引き続き3大志向でしたが、上昇傾向にあった「簡便化志向」が低下に転じ、逆に「経済性志向」の上昇で再び順位が入れ替わりました。健康志向の低下は継続しています。

また、「国産志向」が、5半期ぶりにプラスに転じる反面、輸入食品の「安全性に問題がある」というマイナスイメージは9半期連続で低下し、割高でも国産品を選ぶ割合は、緩やかな低下傾向となっています。

調査データを見てみましょう。

《調査のポイント》

●食の3大志向1位「健康志向」は低下が続く。「経済性志向」は上昇、「簡便化志向」は低下し順位逆転
●国産品かどうか「気にかける」74%、直近5半期は横ばい
●国産食品の「高い」「安全」は再び上昇。輸入食品の安全性のマイナスイメージは上昇に
●「割高でも国産」は59%で横ばい。「国産品へのこだわりない」は低下


●食の3大志向1位「健康志向」は低下が続く。「経済性志向」は上昇、「簡便化志向」は低下し順位逆転
トップの「健康志向」は39.7%で、前回調査(令和2年1月)から 1.3ポイント低下し、3半期連続で低下した。
「経済性志向」(37.7%、同+2.1ポイント)で、4半期連続で増加から前回は低下、今回再び増加に転じた。
「簡便化志向」(33.6%、同-3.3ポイント)3半期連続増加から、低下に転じた。
その他は大きな変動は見られない。

3大志向を年代別にみると、「健康志向」は50代で4ポイント上昇した以外は、全世代で低下。「経済性志向」は70代で4.4ポイント低下した以外は、全世代で上昇した。
「簡便化志向」は全年代で低下した。
食の志向(全体)_202007

●国産品かどうか「気にかける」74%、直近5半期は横ばい
食料品購入時に国産品を「気にかける」割合は74.0%で、直近5半期は横ばいで推移。
年代別にみると、年代が高くなるほど国産品かどうかを「気にかける」割合が高くなっている。
食の志向(国産品_202007png

●国産食品の「高い」「安全」は再び上昇。輸入食品の安全性のマイナスイメージは上昇に
国産食品のイメージは、価格が「高い」とする割合が(66.5%、前回比+4.4ポイント)、「安全である」(68.5%、前回比+4.8ポイント)で、これまで低下傾向にあった、価格が「高い」、「安全である」の割合は、今回調査で上昇に転じた。

一方、輸入食品に対するイメージは、価格が「安い」とする割合が(63.2%、前回比+4.8ポイント)、「安全面に問題がある」(35.3%、前回比+2.3ポイント)で上昇。
これまで低下傾向にあった、「安全面に問題がある」の割合は、今回調査では上昇に転じた。
食の志向(国産品イメージ_202007

●「割高でも国産」は59%で横ばい。「国産品へのこだわりない」は低下
「輸入食品より割高でも国産品を選ぶ」と回答した割合は(59.0%、前回比±0ポイント)。2017年以降、低下傾向が続いていたが、横ばいで推移。
一方で、「国産品へのこだわりはない」は(15.6%、前回比-1.1ポイント)で、これまでの上昇傾向から低下に転じた。
内訳をみると、「3割高を超える価格でも国産品を選ぶ」が17.9%(前回比-0.7ポイント)。「3割高までなら」が9.3%(前回比+0.4ポイント)。「2割高までなら」が15.4%(前回比+0.1ポイント)。「1割高までなら」が16.4%(前回比+0.3ポイント)。
食の志向(国産品価格許容度)_202007

本調査は7月時点のもので、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外食が減り家庭で調理する機会が増える状況においては、さらに食の「簡便化志向」が高まるのでは、と予想しましたが、「経済性志向」が高まったのは意外な印象です。
「コロナ下での食品購入方法や調理時間・回数の変化」については、以下の記事でご紹介しています。

・コロナ下で4人に一人が食品購入方法に変化。内、約4割がネット購入が増えたと回答
(日本政策金融公庫 2020年7月消費者動向調査)

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令和2年7月消費者動向調査の結果について
(日本政策金融公庫 2020年7月調査)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/topics_200805a.pdf

調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査対象:全国の20歳代~70歳代の男女2,000人(男女各1,000人)
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≪関連記事≫

・ 食の志向 「健康志向」と「経済性志向」が低下し、「簡便化志向」が「経済性志向」を上回る(日本政策金融公庫 2020年1月消費者動向調査)

・食の志向 「国産志向」弱まる。輸入食品の安全性のマイナスイメージは緩和(日本政策金融公庫 2019年7月消費者動向調査)

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・食の消費者志向、続く「健康志向」と「国産志向」 (日本政策金融公庫 平成28年1月)

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