景品表示法(優良誤認)の不実証広告規制。表示の裏付けとなる「合理的な根拠」の判断基準とは


景表法の不実証広告規制(景品表示法第4条2項)とは、以下の規定です。

消費者庁長官は、商品・サービスの内容(効果、性能)に関する表示についての優良誤認表示に該当するか否かを判断する必要がある場合に、期間を定めて、事業者に表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。
⇒ 事業者が資料を提出しない場合又は提出された資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものと認められない場合は、当該表示は不当表示とみなされる。

今回は商品・サービスの内容(効果、性能)に関する表示の裏付けとなる「合理的な根拠」の判断基準について、解説します。

【表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであると認められるための要件】
提出資料が表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであると認められるためには,次の2つの要件を満たす必要があります。
(1)提出資料が客観的に実証された内容のものであること。
(2)表示された効果,性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること。

(1) 提出資料が客観的に実証された内容のものであること
表示された具体的な効果,性能が事実であることを説明するために、次のいずれかに該当する必要がある。
●試験・調査によって得られた結果
試験・調査の方法は,表示された商品・サービスの効果、性能に関連する学術界又は産業界において一般的に認められた方法又は関連分野の専門家多数が認める方法による。
(上記方法が存在しない場合には,当該試験・調査は、社会通念上妥当と認められる方法)

消費者の体験談やモニターの意見等については、無作為抽出法で相当数のサンプルを選定し、作為が生じないように考慮し、統計的客観性を十分に確保する。
<例>
・ 自社の従業員又はその家族等、販売する商品・サービスに利害関係を有するものの体験談はNG
上記を収集して行う調査は、サンプルの抽出過程において作為的な要素を含んでおり、自社に都合の良い結果となりがちであることから、統計的に客観性が確保されたものとはいえず、客観的に実証されたものとは認められない。
・ 一部の利用者から寄せられた体験談のみをサンプル母体とする調査はNG
積極的に体験談を送付してくる利用者は、一般に、商品・サービスの効果、性能に著しく心理的な感銘を受けていることが予想され、その意見は、主観的なものとなりがちである。
体験談を送付しなかった利用者の意見を調査することなく、一部の利用者から寄せられた体験談のみをサンプル母体とする調査は、無作為なサンプル抽出がなされた統計的に客観性が確保されたものとはいえず、客観的に実証されたものとは認められない。
・ 広い地域で販売する商品の場合、一部の地域において少数のモニターを選定して行った統計調査はNG
サンプル数が十分でなく、統計的に客観性が確保されたものとはいえず、客観的に実証されたものとは認められない。
※ どの程度のサンプル数であれば統計的に客観性が確保されたものといえるかについては、商品・サービス又は表示された効果、性能の特性、表示の影響の範囲及び程度によって異なるため、これらの事項を勘案して個別事案ごとに判断することとなるが、少なくとも、学問上又は表示された効果、性能に関連する専門分野において、客観的な実証に耐える程度のものである必要がある。

●専門家、専門家団体若しくは専門機関の見解又は学術文献
上記見解又は学術文献は、当該専門分野において一般的に認められていること。(「通説」であること)

(2) 表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること

以下のガイドラインもご参考ください。
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「不当景品類及び不当表示防止法第4条第2項の運用指針」(不実証広告ガイドライン)
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/100121premiums_34.pdf
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