特許取得技術でもNG?翠光トップライン断熱フィルムに景表法措置命令(消費者庁:平成27年2月27日)


2月27日、消費者庁は建築資材の販売業(株)翠光トップライン(東京都)と子会社の販売会社(株)ジェイトップラインに対し、2社の供給する窓ガラス用フィルムの省エネルギー効果に関する表示に、景品表示法違反(優良誤認)の措置命令を行いました。

2社は、「表示」に合理的根拠はあるため、措置命令に対しては不服申立(取消訴訟および国家賠償請求訴訟の提起)を行う方針を表明しています。

表示の裏付けとなる「合理的な根拠」であると認められるための要件が、争点となりそうです。

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株式会社翠光トップライン及び株式会社ジェイトップラインに対する景品表示法に基づく措置命令について (消費者庁 平成27年 2月27日)
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/150227premiums_1.pdf
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【対象商品・表示媒体・期間】
対象商品:
「シーグフィルム」と称する窓ガラス用フィルム
表示媒体:
リーフレット及び自社ウェブサイト
表示期間:
翠光トップライン 平成16年頃から
株式会社ジェイトップライン 平成23年4月1日から

【違反内容】
≪優良誤認≫
表示内容:
あたかも、対象商品を使用すれば、夏季には対象商品が窓ガラスから入る熱を40~50%、冬季には逃げる熱の20~30%を削減。冷暖房効率が最大40%向上するとともに、冷暖房費が10%低下するかのように示す表示。

表示例:(株)翠光トップライン
翠光トップライン

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今回の不実証広告規制による、2社から提出されたデータは、表示の裏付けとなる「合理的な根拠」としてみなされませんでした。

2社は、「表示」に合理的根拠はあるため、措置命令に対しては不服申立(取消訴訟および国家賠償請求訴訟の提起)を行う方針を表明しています。

弊社に対する措置命令に関するお知らせ
消費者庁に対する不服申立(国家賠償請求・取消訴訟)について
株式会社翠光トップライン:http://www.suikohtl.com/news/post-19/
株式会社ジェイトップライン:http://www.jtopline.co.jp/?p=top

《以下、抜粋》
<消費者庁との見解の相違について>
弊社の特許技術(特許第2624575号)による透明フィルムは、従来の他社製品と異なり「透明」であり、太陽光そのものを遮へいすることで断熱効果を得る従来製品とは根本的に異なる新技術です。弊社透明フィルムの断熱性能は、太陽光の遮へいを前提とするJIS規格による検証試験(JISA5759の遮へい係数試験)では計測できません。弊社は、複数の第三者機関による多数の検証実験によって、「表示」どおりの断熱効果を検証しており、それらを全て消費者庁に提出いたしました。
にもかかわらず、消費者庁は、ガラスフィルム工業会が断熱性能を認定するJIS規格を用いなければ、まったく効果がないものと一方的に判断されたと推測されます。
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今回の措置命令では、同社が取得している特許技術には、断熱効果が認められているとしても、商品として「表示」どおりの断熱効果があるとはみなされなかったこととなります。
表示の裏付けとなる「合理的な根拠」であると認められるためには、以下の2つの要件を満たす必要があります。
(1)提出資料が客観的に実証された内容のものであること。
(2)表示された効果,性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること。

国への訴訟の結果が気になりますが、特に(2)の観点が問題となりそうです。

性能に関する表示への不実証広告規制による処分では、過去に以下のような事案があります。
2015年2月:空間用虫よけ剤4社に景表法措置命令。四社四様の対応姿勢
2014年5月:エム・エイチ・シー「車載用マイナスイオン発生器」
2014年3月:大幸薬品や大木製薬など17社の「二酸化塩素を使った空間除菌剤」
2012年11月:シャープ「プラズマクラスターイオン技術を搭載した電気掃除機」

《参考記事》
景品表示法(優良誤認)の不実証広告規制。表示の裏付けとなる「合理的な根拠」の判断基準とは
景品表示法上の表示の裏付けとなる「合理的な根拠」。効能効果の適切な実証方法

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